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記事掲載日 2024年7月17日

​社内でのデジタル人材育成も主導的な立場で推進するなど
社員と同じ視点でサンゲツのビジネスにコミットしてくれています

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株式会社サンゲツ
グループ事業内容:
インテリアの企画・開発・製造・販売・施工、エクステリアの販売・施工、各種施設・オフィス空間等の企画・設計・工事監理・施工
従業員数:連結 2,645名、単体 1,229名(2024年3月期)
  • Salesforce開発を外注していたが、活用範囲が広がるに従い、増加する開発や改善のニーズへ十分に応えられなくなった
  • 全社規模でSalesforceの活用レベルを高めていくために、社内のスキル向上を図る必要があった
  • 要件整理と開発のスキルを備えたエンジニアが参加することで、年間600時間の外注コストが削減でき、Salesforce担当チームのサービスレベルも向上した
  • チームメンバーの資格取得をはじめ、社内でのSalesforce人材育成の取り組みにも貢献している

新たな事業戦略を実現する基盤として
Salesforceの大規模な活用を推進

​サンゲツは、1849年創業の総合インテリア企業です。2014年に創業家から前社長の安田にバトンが引き継がれたタイミングで、事業体制や経営戦略の見直しを図り、現在は近藤が指揮を執り、企業価値のさらなる向上に取り組んでいます。

私は、2003年に新卒でサンゲツに入社し、長く営業部門にいました。

新体制下で策定された中期経営計画の遂行にあたり、社長室 業務改革推進課に配属され、営業でのキャリアを生かして、特に営業戦略の再構築と、計画実現に向けた改革の立案、実行を担当してきました。

 

Salesforceは、サンゲツの営業改革において「効率の良い営業」「効果的な営業」「強い営業組織」を実現するためのデジタルプラットフォームとして採用しました。

2015年度の販売管理領域への導入を皮切りに、2018年にはメインフレームで稼働していた基幹システムのSalesforce、SAP等へのリプレースを行いました。

 

その後も段階的に適用領域や導入範囲を広げており、導入開始から10年を経た現在では、営業関連だけでなく、CRM、基幹システム関連、代理店および仕入先向けのポータル構築など、非常に広範な領域でSalesforceを活用しています。

どの部門を見ても、何らかの形でSalesforceを使った業務が行われている状況です。

株式会社サンゲツ
コーポレート部門情報システム部
システム二課長​
森様

内製化を検討するも人材確保に苦戦
Salesforceエンジニアの派遣サービスを利用

Salesforceの活用範囲が広がるに従い、業務の現場からシステムの変更や改善を求める声も増えてきました。

私が課長を務める情報システム部のシステム二課は、主にSalesforce、SAP、各種業務アプリケーションの開発や運用を担っているのですが、2020年に、それまでの名古屋から、営業本部のある東京へと二課の一部を移したことで、現場とのコミュニケーションが増え、Salesforceに対する要望もさらに多く受けるようになりました。

 

以前には、パートナーへ外注する形でSalesforce開発を行っていたのですが、ユーザーの要求が目まぐるしく変わる状況で、外注だけでは十分なスピード感を持ってビジネス現場にSalesforceの価値を提供できないと感じ、開発体制の内製化を本格的に検討し始めました。まず、Salesforceスキルを持つエンジニアを採用したいと考え、さまざまな人材会社に問い合わせたのですが、なかなか条件に合う人材がおらず困っていたところ、Salesforceの導入時に各種技術支援を受けたテラスカイから、エンジニアの派遣サービスを行っているテラスカイ・テクノロジーズをご紹介いただきました。同社のエンジニアには2022年の7月から、我々のチームに入ってもらい、現在も継続して勤務してもらっています。

社員と変わらない視点で幅広い業務を担当
業務知識を身につけ高いスキルでチームに貢献

派遣の方は、社員とほとんど変わらない視点で仕事をしています。入ってもらって約2年になりますが、ユーザーへのヒアリングなども担当してもらい、サンゲツのビジネスや、各部署での業務について理解を深めながら、エンジニアとしてのスキル向上も意識して仕事をしてくれています。

 

エンジニアの増員により社内でのSalesforce開発力が上がったことで、それまでベンダーにお願いしていた月300時間の稼働を、250時間まで削減できるようになりました。これは年間で約600時間の外注コスト削減につながっています。

 

また、コスト削減だけでなく、ユーザーからのSalesforceに対する改善要望や問い合わせに、以前よりも柔軟に対応できるようになり、情報システム部門のサービスレベルも飛躍的に向上したと感じています。そうなると、さらにユーザーからの要望は増えるのですが、そうしたフィードバックと改善の健全でスピーディーなサイクルが生まれていることは、Salesforceの価値を引き出す上で、とても良いことだと思います。

 

サンゲツグループは長期ビジョン【DESIGN 2030】の中で、「モノ」の販売だけでなく、空間を創造し「コト」を提案して提供する「スペースクリエーション企業」への転身を掲げて関連事業の拡大を目指しています。派遣の方には、この中核事業を支えるシステム作りにも、中心的な立場で関わってもらっています。ヒアリングから要件を整理し、Salesforceに実装するまでを、以前の外注体制では不可能なスピード感で実現することに貢献してくれています。

 

加えて、Salesforceを活用する際に直面する課題に対し、親会社であるテラスカイのノウハウや知見に基づくサポートが受けられることも大変心強いポイントです。

テラスカイには、導入初期にDataSpider関連のシステム連携について支援を受けており、Salesforceのインテグレーションについて高いスキルとノウハウを持つ会社だと評価しています。現在も引き続き、テラスカイ・テクノロジーズのエンジニアを通じて知見を提供してもらっており、さまざまな場面で助けられています。

チームメンバーの資格取得を支援

社内人材育成も主導的な立場で貢献

サンゲツでは、デジタル人材、Salesforce活用に長ける人材の社内育成にも力を入れており、派遣の方はその領域でも貢献してくれています。最初に現場に入られた時、その方が取得していたSalesforceのアドミニストレーター資格を「同じ課のほかのメンバーにも取らせたい」と相談しました。すると、勉強のためのプログラムを考えてくれ、結果的にシステム二課のメンバー11名のうち、5名の資格取得につながりました。チーム全体の体系的な知識が底上げされたことで、自分たちでSalesforceを触る時だけでなく、ベンダーと会話する際の共通言語を習得できたことが、今後のSalesforce活用において大きなメリットになると考えています。

 

また、情報システム部では、部内だけでなく、全国の支社にいるデジタルの素養が高い社員に、リーダー的な立場でシステム活用を推進してもらう「Salesforceマイスター」という取り組みを進めています。われわれが発信する情報を参考に、実際に各支社マイスターが、各支社の求める指標でSalesforce上のデータを可視化するダッシュボードを作るといったことが始まっており、派遣の方には、この取り組みも支援してもらっています。

 

テラスカイ・テクノロジーズの派遣エンジニアは、サンゲツのビジネスに強くコミットし、チームの状況改善にも貢献しながら仕事をしてくれています。素晴らしいマインドセットを持った人と出会う機会を作ってくれたことに感謝しています。

Salesforce活用レベルのさらなる向上を視野に
人材育成ノウハウの提供にも期待したい

われわれは、今後も全社的なSalesforceの活用レベルを高め、その価値をビジネスへ還元することに注力したいと考えています。

Salesforceの価値は、変化の少ない業務より、常に変化し続けるような業務に柔軟に対応できてこそ、最大限に発揮されます。その際、ユーザーが求める要件を深く理解し、すぐに手を動かせるメンバーが社内にいることは圧倒的な優位性になるはずです。

テラスカイ・テクノロジーズの派遣エンジニアによる仕事ぶりを見て感じたことのひとつは、同社における教育制度の素晴らしさです。

非エンジニアの人材を、実際にSalesforceの開発や運用を行う現場で通用するレベルに育て上げるノウハウは、コストを払ってでも活用したいと感じます。例えば、そのノウハウをプログラム化し、新入社員研修などに取り入れることができれば、最初からSalesforceの基礎スキルを持った社員が、全国の現場に配属されることになります。これは、組織全体でSalesforceの活用意識を高めていく上で、非常に有効な取り組みになるのではないかと思います。

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